キャラクターをつくろう!CG彩色テクニック 7 (7)おすすめ度:![]()
(2008-11-24)
技術書の体裁を取っていますが、この本の記述には、数値がほとんど出てきません。
描き始めてからスキャナーの出てくるまでが、非常に長いです。
写真もなく、文章だけで埋まったページが、あちこちにあります。
迷う、イメージする、悩む、気持ちを抑える、潰す、自分の中の常識を疑う。
絵を描いていくにあたって、著者の胸中に渦巻いていった葛藤が、これでもかと、ぶちまけられています。
私自身、CGを描くような事は無いのですが、この本は、全くの白紙の状態から1枚の絵が完成するまでのドキュメンタリーとして、非常に楽しめました。
「トレスアップ」が、なんの事だかわからない素人が読んでみても、面白かった、という事は、この本は純粋な技術書としてお薦めするものでは無いのかもしれません。
(2008-06-30)
一枚の絵の中で、描くという行為と、その中で真摯にものを考え続けることについて、とても多くの紙面を割いて試行錯誤・考察を重ねている本です。
そんなわけでタイトルに"CG彩色"の文字があるにもかかわらず、なかなかラフと線画の行程が終わりません(笑)。
この本を読んでもスキルアップには直結しないかもしれないけど、描くことに慣れてしまった人間にとっては相当有用であろう力強い言葉が、静かな語り口で綴られています。
この本はあくまで一人のイラストレーターが持つ方法論を収録した、参考書に過ぎないのだろうけど……どうしてこう、読み終わった後に「絵描きって格好良いな」と感じられるのか。安倍吉俊氏のファンでなくとも買って損はしないテキストだと思います(ちなみに自分はファンです)。
ただ、CGソフトの使い方を懇切丁寧に説明するような内容ではないので、簡易なハウツー本を求める初心者にはちと敷居が高い本とも言えなくもない。
2400円と値段が高めなことも含めて、客観的なお勧め具合で言ったら星4つ。
値段分の価値があるかどうかは、読む側に委ねられています。自分は面白く読めました。
……というか、無思考で絵を描くことに慣れていた己を自覚してしまって、読んで反省した次第です(がくり)。
(2007-05-17)
絵を描くときに、どうやって描くか、ではなく
何を描くか、を示してくれる本。
手取り足取り教えてくれる優しさはなく、
こうやれば誰でも簡単確実にイラストが描けるという技術指南でもなく、
安倍吉俊というフィルタを通して、絵を描くこと自体を、
絵を描く以前の心構えも含めて、語りかけてくれる、そんな本。
レイヤー重ねのテクニック、効率的な影の塗り方、エトセトラエトセトラ
「こうすれば上手く描ける」技術を求めている人には、オススメしない。星0個。
画面の構図の作り方、世界の見せ方、色と色との響きあいの感覚、
そういう「絵を描きたい」人には、星5個以上でオススメ。あなたの創作の糧となり、
指標となる言葉とイラストが、一杯詰まっています。熟読すれば、
きっと絵を描きたくなるので、存分に筆を動かしてください。
(2007-04-27)
技術書ではないと思います。
はじめはそういうつもりで買ったのですが、あまり技術的にどうということは書いてません。
フォトショップやペインターを使った作画作業を追ったものですが
実際の記事は下絵の推敲に大部分を割いています。
ではダメなのかと言うとそういうわけではありません。
下絵でしっかりと丁寧に描いて構図を決めておけば色の載せ方をちょっと間違えたくらいでは
絵の力はびくともしないからです。
そういう意味で心構えを学べると思うのです。
スキャンしてからの重ね方など安倍吉俊先生の淡い感じのタッチの秘密にはある意味かなり近づいています。
なのでいわゆる“萌え”な絵を描くのであれば不適かもしれませんが、
ああいうタッチを出したいという場合には参考になるに違いありません。
全くの初心者にはちょっと不親切かもしれませんが。
(2007-04-01)
この本が対象としているのはある程度CG描き方を知っている人。
本の中身ではツールの使い方はあまり説明されていなくて、著者自身が
どのような事を考えて描いているか、と言うことを中心に説明されている。
それを通して自分は何を考えて絵を描いているのか。とか、何のために
絵を描いているのかとかそんなことを考えさせられる。
創作意欲をかき立てられる一冊です。教本というよりは読み物?
絵を描いている人なら一度は目を通して欲しいと思う一冊です。