Rage Against the Machineおすすめ度:![]()
(2008-06-25)
私はこれほどに「突き刺さる」音を聴いたことがない。
そもそもRATMの音楽は「音楽」ではなく政治信念そのものである。
彼らが鳴らす音、詩に本当に耳を傾けることができる奴らがどれだけ存在するだろうか。
カール・マルクスの資本論が刊行されてから160年。
今なお吹き荒れる資本主義という大波に徹底的に抗った彼らの姿。
パンクの怒り、ヒップホップの知性がアメリカという超巨大なるつぼの中でめちゃくちゃに暴れ、狂い、衆を煽動する。
もし現代に革命家がいるとしたらそれは存在する。間違いなく彼らだった。
7年の歳月を経て彼らは再び戦場に帰って来た。
誰もが無関心ではいられない何かがこの一枚の中に息づく。
(2008-03-29)
決して大袈裟な言い方ではなくて、本当に数え切れないくらい再生した曲なのに、“ノウ・ユア・エナミー”のラストでザックが前のめりになって歌う「ああ、俺は俺の敵を知っている。自分を抑制するように教え込んだ教師どもだ。妥協、従属、同化、服従、偽善、残虐性、エリートたち。それら全てがアメリカン・ドリームってやつさ」という言葉が未だに強烈な鋭さをもって心に切り込んでくる。レイジが抵抗する「機械」の正体が次々に丸裸にされる、僕が最も気に入っているフレーズだ。過激な言葉を尽くしたザックのラップで聴き手に膨大な情報を送り込み、トムのアイディア豊富なリフ/サビの爆発でそれらに片っ端から火を放ち焼き払っていく。レイジの手法は作品を重ねてもここからあまり大きな変化が見られないのだが、最初から自分たちのやるべきことを明確に理解していたということだろう。デビュー作にしてすでに楽曲にスキというものが一切なく、自分たちの表現をパーフェクトに完成させている。そして、レイジの楽曲は極端にわかりやすく、怒っている。大金片手に腹を抱えてガハガハ笑っている高級官僚や企業幹部と、世界中がバカらしく思えてしまうちっぽけな自分。いったい腐っているのはどちらか。その答えを本作ほど明確に教えてくれる作品はなかった。
(2008-03-04)
ラップ+ロックで政治を語るバンドは、このアルバムの後腐るほど出てきた。 しかし、そのどれもが、この元祖を超えられないのだ ………というより、はっきり言ってこの作品の前では、 強面のMCを要して相手を威圧する全てのラップメタルは、悪い漫才か笑えない冗談、もしくはわめく迷惑な赤ちゃんぐらいにしか聞こえないと言って差し支えないだろう 音は削ぎ落とされてシャープだ。インテリジェンスかつ怒りに満ちたリリックを浮き出させるための、最小限だがツボを心得た演奏。 トムの変態ギターは言うに及ばず、リズム体のビートも余計なものは付かず素晴らしくモッシュ的。 エンターテイメントとレベルミュージックの融合として、この傑作は間違いなく金字塔だ。
(2008-02-03)
レイジが遂に復活しましたね。2008年2月にはここ日本でライブを行います。
故にブッシュ大統領の時代に彼らが居なかったのは非常に残念でした。
それだけ、アメリカの雰囲気が内省的になっていたというのもありますが・・・。
SOAD、ボブ・ディラン、アーケイド・ファイヤ、ブライト・アイズなどアメリカ的価値観に対抗したロック・アルバムがこのブッシュ政権下で作られました。
しかし、日本ではそれほどヒットしませんでした。
USAのユースカルチャーに関しても同様です。これらのアルバムはどちらかというと大学生やある程度カルチャーの通じている人が聞いている印象があります。
故にインディ・ロック的なんていわれたりもしました。
一方でユース・カルチャーではFOBやマイケミのような自分たちの世界に矮小的なエモ・ロックが主に覇権を握っています。
日本で言うならいわゆるYOU&Iと世界という感じの世界観でしょうか。バンプとかあの辺り。
そういった意味でこのアルバムとレイジは凄かった。
ユースカルチャーに踏み込んでいながら、ロックンロールの精神である不条理への怒りという部分を同時に表現していました。
その辺のインテリっぽい大学生から不良まできちんと包括するだけの音楽的なパワーと詩がありました。
その辺り、昨年のコーチェラフェスの客を見ると分かります。
彼らはストリートに居ながらに不条理な体制に対抗しうる知性を持ち合わせていました。
そのパワーが十分に炸裂した傑作1stアルバム。
(ちなみに僕も思想的にも音楽的にもかなり影響されました。
彼らが居なければガンジー、チェ・ゲバラ、キング牧師の本など読まなかったでしょう。)
十代の多感の頃に聞くべきアルバムです。
このアルバムのサウンドと歌詞はきっとあなたの心打つはずです。
(2008-01-13)
最初に聴いた時は、あまりよくはなかったけど、何度か聴いてるうちに良くなってきて今では一番聴いてるアルバム。