ハリー・ポッター 現代の聖書おすすめ度:![]()
(2008-08-25)
ついに、『ハリー・ポッター』の第七巻が発売され、
これまで、読者を楽しく悩ませてくれた
物語の謎たちが、解ける時がやってきました。
しかし、最終巻を読み終えても、未だ解けない謎がありました。
それは、この約10年にも及ぶ長い期間、
様々な作風や表情を見せた『ハリー・ポッター』という作品に、
「どうして、ここまで惹かれ続けたのだろうか?」という謎でした。
そして、その謎は、最終巻の余韻の中、強まる一方でした。
そのような中、こちらの本を手にとりました。
これまで『ハリー・ポッター』への話題性が高まり、様々な捉え方が広がるがゆえに、
なかなか目を向けられずにきてしまっていたのであろう、
読者の心へ響き、読者を魔法界へすがるような思いにさせた、
『ハリー・ポッター』本来の魅力──「原作の根本に潜むテーマ」を、
宗教を通して、世界や人、生きるということを見つめてきた著者が
わかりやすい文章と事例を用いて、述べています。
また、著者の『ハリー・ポッター』の捉え方は、決して、専門分野に偏ることなく、
そして、著者も「『ハリー・ポッター』に夢中になった読者」であるとわかるもので、
先述の最終巻以後も続いた謎を見つめ直すことに、大変に役立ちました。
これまで、漠然としてしまっていた、
『ハリー・ポッター』という作品のカテゴリを、改めさせられると共に、
作品を愛してやまない読者の気持ちを、
様々な視点や角度から、肯定してくれる良著であると思います。
ちなみに、著者は、『ハリー・ポッター』の読破の方法として、
第四巻から始めてみるというのも一つの方法であると、提案をされています。
こちらも、一つの方法かと思いますが、
もし、物語の先がわかってしまっていても(ネタがばれてしまっていても)良い場合には、
こちらの『ハリー・ポッター 現代の聖書』を読んでから、
魔法の世界へ飛び込んでみるという方法も、充分に有効ではないだろうかと感じます。